計算結果は以下のファイルに出力されます。
- CHG (毎サイクルごとのSCF計算の全電荷密度)
- CHGCAR (最終的に得られた全電荷密度)
- CONTCAR (最終的に得られた構造)
- DOSCAR (状態密度)
- EIGENVAL (全k点の固有エネルギー値)
- IBZKPT (計算に使用したk点の詳細データ)
- OSZICAR (毎サイクルごとのSCF計算や構造最適化のエネルギー結果)
- OUTCAR (すべての計算結果)
- WAVECAR (最終的に得られた波動関数のデータ)
- XDATCAR (毎サイクルごとの構造データ)
OUTCARを見れば、すべての計算結果(途中結果を含む)が書かれています。
毎サイクルにおけるSCF計算のエネルギー値や磁化率のデータのみを確認したい場合は、
OSZICARを参照すると分かり易いです。
また、CHGCARやCONTCARはVESTAで可視化することが出来ます。
以下に、計算結果の一例を載せます。この結果は前ページのINPUTで計算した際に得られる結果です。
OUTCARの中身の流れのみ説明します。
まず初めに書かれるのは、INPUTで入力した計算条件です。パラメータの値や初期構造、K点の取り方などが
書かれます。次に、SCF計算が出力されます。SCF内の計算サイクル毎のエネルギー値やバンド状態が書かれます。
SCFが収束すると、最後にFORCEの値と構造、エネルギー値が書かれます。
OUTCARはデータ量が大きいので、ここには記載しません。実際に計算を実行して確認してください。
NはSCFサイクル数、Eはエネルギー(eV)、dEは直前のエネルギーとの差を示しています。
この結果ではSCFが25サイクル計算され、一点計算が終了していることがわかります。
RMM:RMM:RMM:RMM:RMM:RMM:RMM:
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N1234・・・・232425
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E
0.737039853624E+02-0.673543605751E+01-0.155283078603E+02
-0.184146917982E+02-0.166283541326E+02-0.166283542095E+02-0.166283542132E+02
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dE
0.73704E+02-0.80439E+02-0.87929E+01
-0.28864E+01 0.19223E-07-0.76965E-07-0.37123E-08
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d eps省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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ncg省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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rms省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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rms(c)省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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1 F= -.16628354E+02 E0= -.16627429E+02 dE= -.277477E-02 mag= 4.4046
一番下に書かれているのは最終的な結果です。Fは自由エネルギー(eV)、E0はsigma→0としたときのエネルギー(eV)、
dEはエントロピー(eV)、magは磁化率(合計値)を示しています。